商品ネーミングの普通名称化イメージ

商品ネーミング

事例:エスカレーター

"エスカレーター"が世界に普及し始めたのは、1900年に開催されたパリの万国博覧会にアメリカの"オーチス・エレベーター社"が発明家のチャールズ・シーバーガーが発明したものを"エスカレーター"として出品してからだと言われています。

これは、出品前にすでに"オーチス社"が"エスカレーター"として商標登録していたもので、その由来は社がすでに開発していた"エレベーター"ではなく、ラテン語で"はしご"を意味する"scala"でした。

私たちは、ものごとが段階的に程度を増していくことを表現するのによく「......が、エスカレートする」という言葉を使うことから、"エスカレート"という動詞がもともとあって、そこから"エスカレーター"という名詞ができたと想像してしまいがちですが、この単語はエスカレーターが開発されて20年以上経ってからできたもので、その意味も「エスカレーターを使って上昇・下降する」となっています。

商品が開発されて、それがきっかけとなって正式な新語として認められるというのはそう頻繁にあることではないことから、エスカレーターはそれほど大きな発明であったことがうかがえます。

このような背景もあって、"エスカレーター"という名前の人々への浸透力にはすさまじいものがあり、"普通名称化"の進んだこの言葉の商標権を、 "オーチス社"は結局放棄せざるをえなくなったのだそうです。

ところで日本にエスカレーターが最初に登場したのは、1914年、大正3年で、東京の上野で開催された大正博覧会の会場に、会場同士をつなげるためのものとして設置され、秒速30cm程度でゆっくり動いて訪れた人たちを感動させたと言われています。

そして同じ年に、東京日本橋の三越呉服店(:現在の三越百貨店)にも本格的に設置されて話題となりましたが、1923の関東大震災で焼失してしまいました。

現在ではスーパーや、病院、ホテル、デパート、駅、劇場などとあらゆる場所で見かけることができますが、これまでには安全性や乗り心地、設計、材質などさまざまな面で試行錯誤がなされてきました。

日本では1900年に"エスカレーター"という名称が商標登録されて、保護期間の50年が経過するまでしばらくは誰に侵害されることもなかったようですが、保護期限の切れた1950年あたりから一気に普通名称化が進みました。

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商品ネーミングの普通名称化は、ネーミングについて解説しています。

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